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Timer

16bit カウンタを用いるハードウェアタイマー(TIMER0 .. 4) を利用可能です。
このタイマーは、PWM 出力などのペリフェラルとして利用することもできますし、ソフトウェア処理を行うハードウェアタイマーとして利用することも可能です。

ポートの割り当て

タイマー番号
副2
解説
TIMER0
8, 9, 10
2,3,4
汎用タイマー機能利用可能
TIMER1
11
5
PWM 出力専用
TIMER2
12
6
DO0*
PWM 出力専用
TIMER3
13
7
DO1*
PWM 出力専用
TIMER4
17
8
PWM 出力専用
ペリフェラル API vAHI_TimerSetLocation() により、副割り当てに変更できます。
* TIMER2と3 は DO0,1 に割り当てを変更できます。ただし、これらのポートについては、電源投入時に Vcc レベルになっていないと TWELITE 無線マイコンが正常起動しないことがあります。
TWELITE RED ではさらにPWM出力系統が増えていますが、TWELITE NET での標準的な対応は TIMER0..4 とします。

初期化と開始、終了

事前にペリフェラルマニュアルを参照の上、Timer で利用しないポートを宣言します。この宣言をしないと、Timer の初期化後、該当ポートは汎用のIOポートとして利用できなくなります。
以下の例では bit0,1,2 をセットします。これは TIMER0 で使用する PWM 用のピンを全て汎用IO向けに解放します。
vAHI_TimerFineGrainDIOControl(0x7);
tsTimerContext() のパラメータ
Bit
Timer Input/Output
0
TIMER 0 ゲート/イベント入力
1
TIMER 0 キャプチャー入力
2
TIMER 0 PWM 出力
3
TIMER 1 PWM 出力
4
TIMER 2 PWM 出力
5
TIMER 3 PWM 出力
6
TIMER 4 PWM 出力
7
予約
次に Timer ライブラリ用の初期化構造体 tsTimerContext を静的に確保し、設定を行います。
必要なタイマーの周波数に対して適切な PreScale を選択するようにします。
プリスケール(u8PreScale) は、要求する周期(周波数)に対して、多くの場合はより小さい値を選択します。
Timer は 16Mhz のカウンター値をプリスケールしており、1周期のカウント値(Ct)は以下の式で与えられます。
Ct = 16,000,000 / 2^p / hz
p : プリスケール値
hz : Timer 周期
この Ct 値が 16bit の最大数(65535)を超えないように設定します。例えば64Hzのタイマーが欲しい場合は p=2 で Ct = 62500, p=4 で Ct = 15625 となります。 より正確なDuty比のPWM出力が必要な場合は、少しでも小さな p=2 を選択しますが、単純にソフトウェア用のタイマーが必要な場合は p=4 でも違いはありません。
tsTimerContext sTimerApp; // global or static allocation
// set 64ticks/sec
memset(&sTimerApp, 0, sizeof(tsTimerContext));
sTimerApp.u8Device = E_AHI_DEVICE_TIMER0;
sTimerApp.u16Hz = 64;
sTimerApp.u8PreScale = 4; // 15625ct@2^4
最後に、Timer を開始します。
vTimerConfig(&sTimerApp); // initialize
vTimerStart(&sTimerApp); // start timer
Timer を一時的に停止させるには、vTimerStop() を呼び出します。完全に無効化するには vTimerDisable() を呼び出します。
// just stop the timer
vTimerStop(&sTimerApp);
...
// restart
vTimerStart(&sTimerApp);
...
// now, disable timer completely
vTimerStop(&sTimerApp);
vTimerDisable(&sTimerApp);

タイマー割り込み

ToCoNet_u8HwInt() ToCoNet_vHwEvent() の u8DeviceID パラメータが E_AHI_DEVICE_TIMER0 から E_AHI_DEVICE_TIMER4 をとります。
割り込み周波数が高くなるとハード割り込みやイベントの処理が無視できなくなります。
  • 不要なタイマーの割り込みは無効にしておく
    • tsTimerContext の bDisableInt を TRUE に設定する
  • 割り込み処理のみで対応し、ハードイベントは発生させない
    • 割り込みハンドラを TRUE で return する
// hardware interrupt (return quickly!)
uint8 cbToCoNet_u8HwInt(
uint32 u32DeviceId,
uint32 u32ItemBitmap) {
uint8 u8handled = FALSE;
switch (u32DeviceId) {
case E_AHI_DEVICE_TIMER0:
_C {
static bool_t b;
b = !b;
vPortSet_TrueAsLo(PORT_DO1, b);
u8handled = FALSE; // if TRUE, no HwEvent follows.
}
break;
}
}
// hardware event (in the application loop)
// where we can make a bigger job, like RF transmit.
void cbToCoNet_vHwEvent(
uint32 u32DeviceId,
uint32 u32ItemBitmap) {
switch (u32DeviceId) {
case E_AHI_DEVICE_TIMER0:
vPutChar(&sSerStream, 'x'); // put x every tick
if (...) {
...
ToCoNet_bMacTxReq(...); // send a packt
}
break;
}
}

PWM 出力

Timerの出力として PWM 出力を設定することが可能です。
Duty比の精度を向上させるため、上述のプリスケール値を十分小さい値にしておくことを推奨します。
PWM出力を得るためには以下の設定が必要です。
  • tsTimerContext の bPWMOut を TRUE に設定する
  • tsTimerContext の u16duty を 0..1024 の値に設定する
  • vAHI_TimerFineGrainDIOControl() で出力を無効にしていない
tsTimerContext sTimerPWM; // global or static allocation
// initialize
memset(&sTimerPWM, 0, sizeof(tsTimerContext));
sTimerPWM.u8Device = E_AHI_DEVICE_TIMER1;
sTimerPWM.u16Hz = 1000; // 1Khz
sTimerPWM.u8PreScale = 0;
sTimerPWM.u16duty = 512; // 50%
sTimerPWM.bPWMout = TRUE; // PWM out
sTimerPWM.bDisableInt = TRUE; // no interrupt (for CPU save)
// start
vTimerConfig(&sTimerPWM);
vTimerStart(&sTimerPWM);
...
// change duty
sTimerPWM.u16Duty = 256; // set new duty ratio
vTimerStart(&sTimerPWM); // just start again to change duty