MAC ACK を使用する場合の難点の一つが、中継を行う場合です。子局が親局へ中継機を通じて通信したい場合、子局は送信前に親局へ直接送信するか、中継機に送信するかを決めなければ MAC ACK は利用できません。事前に設置時に送り先が決まっていれば問題ありませんが、多くのアプリケーションでは動的に近い局に送信するような設置をする要求がありますが、最も近在にあり通信可能性が高い局を決定するには、少なくとも1往復の通信が必要になります。この通信は失敗する場合もありますし不確実な中継先を選ぶ可能性もあります。また電池消耗の原因にもなります。安定した通信が見込める中継機が確定し、その状態が維持される限り効率的な通信が可能ですがそうでない場合は、通信途絶など不安定なネットワークになります。